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知見 康弘; 岩瀬 彰宏*; 石川 法人; 小檜山 守*; 稲見 隆*; 神原 正*; 奥田 重雄*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.171 - 175, 2006/04
被引用回数:16 パーセンタイル:72.85(Instruments & Instrumentation)金ナノ結晶での欠陥蓄積における高速粒子照射効果を調べた。種々の結晶粒径(23156nm)の金ナノ結晶箔試料(厚さ35m)を、ガスデポジション法とその後の熱処理により作製した。60MeV Cイオン,3.54GeV Xeイオン及び2.0MeV電子線を低温で試料に照射した。照射中の電気抵抗率変化をその場測定することにより、欠陥蓄積挙動を観測した。電気抵抗率変化の照射量依存性を解析した結果、欠陥生成断面積()及び欠陥消滅断面積()が結晶粒径の減少とともに単調増加することがわかった。このことは、金多結晶よりも弾き出しエネルギーの閾値(E)が低くなっていると考えられる金ナノ結晶での結晶粒界近傍領域の体積分率が大きいことに起因することを示している。また、金ナノ結晶での電子励起効果の可能性についても議論する。
福住 正文*; 知見 康弘; 石川 法人; 鈴木 基寛*; 高垣 昌史*; 水木 純一郎; 小野 文久*; Neumann, R.*; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.161 - 165, 2006/04
被引用回数:17 パーセンタイル:74.61(Instruments & Instrumentation)Fe-50at.%Rh合金の高速重イオン照射を室温で行った。照射前後に、磁気特性を超伝導量子干渉計(SQUID)で、結晶構造をX線回折計(XRD)でそれぞれ測定した。また、試料表面近傍での照射誘起強磁性状態を評価するために、大型放射光施設SPring-8においてFe K吸収端近傍のX線磁気円二色性(XMCD)測定を行った。その結果、反磁性-強磁性転移温度以下でも高速重イオン照射によって強磁性状態が誘起され、そのときに格子が0.3%伸びることがわかった。照射した試料では強磁性に相当するXMCDスペクトルが得られ、これが照射イオンの質量や照射量に依存していることがわかった。電子励起及び弾性衝突によるエネルギー損失がFe-Rhの結晶格子及び磁気構造に与える影響について議論する。
岩瀬 彰宏*; 知見 康弘; 石川 法人; 中谷 力造*; 加藤 雄三郎*; 福住 正文*; 土田 秀次*; 馬場 祐治
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.141 - 144, 2006/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)高エネルギーイオン照射下でのPd-Si系におけるPd中のSi原子の拡散について、放射光X線光電子分光法を用いて調べた。試料は、Si単結晶上にPdを堆積させて作製した。Pd層の厚さは10-300nmであった。照射前には、Pdのみの光電子スペクトルが観測され、Siは全く観測されなかった。3MeV Si, 1MeV O又は200MeV Xeイオンを照射すると、バルクSiの1s電子の結合エネルギーより約3eV高いところに付加的な光電子スペクトルの成分が現れた。この結果は、高エネルギーイオン照射によってSi-Pd界面からPd層表面までのSi原子の拡散が誘起されたことを示唆している。結合エネルギーのシフトは、SiからPdへの電子の移動に起因していると解釈される。イオン照射誘起拡散を反映した光電子スペクトルのイオン種及びイオン照射量依存性について議論する。
小野 文久*; 金光 裕昭*; 松島 康*; 知見 康弘; 石川 法人; 神原 正*; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.166 - 170, 2006/04
被引用回数:4 パーセンタイル:34.39(Instruments & Instrumentation)規則化及び不規則化したFe-28.3at.%Pt合金試料に200MeV Xeイオンを10ions/cmの照射量まで照射した。各試料について照射前後に交流磁化率高速測定装置を用いて交流磁化率-温度曲線を測定した。以前のFe-Ni合金での結果からの予想に反して、不規則化したFe-Ptインバー合金ではキュリー温度(Tc)が照射により約15K低下した。このことは格子膨張の効果を考慮するだけでは説明できない。Fe-Ptインバー合金では格子膨張の効果が、合金構成元素間の原子質量の大きな差に起因する何か他の効果によってキャンセルされている可能性がある。規則化したFe-Pt合金では、同じ照射量でTcは60Kも低下した。規則化及び不規則化したFe-Pt試料でのTcの値は照射後に一致した。これは照射により規則化状態が不規則化したと考えることで説明できる。
山本 知一*; 島田 幹夫*; 安田 和弘*; 松村 晶*; 知見 康弘; 石川 法人
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 245(1), p.235 - 238, 2006/04
被引用回数:13 パーセンタイル:65.83(Instruments & Instrumentation)高速重イオン(200MeV Xe及び350MeV Au)を照射したマグネシア-アルミナ系スピネル(MgOAlO(=1.1及び2.4))の微細構造変化と原子配列の不規則化過程について調べた。透過型電子顕微鏡による明視野像と高分解能像、及び高角度分解能電子チャンネリングX線分光法(HARECXS)を用いて照射誘起構造変化の定量分析を行った。イオン入射面の明視野像では、直径47nmの円柱状の黒いコントラストが観測された。複数のイオントラックが隣接して生成された場合には強い歪コントラストが見られた。また高分解能像では、イオントラック内においても鮮明な格子像が観測された。このことは、スピネル結晶はイオントラックに沿って部分的に不規則化しており、アモルファス化していないことを示している。HARECXS法による定量分析では、陽イオンの不規則化がイオン照射量に伴って進行しており、不規則化領域はイオントラックに沿った直径122nmの範囲に広がっていることがわかった。これは明視野像や高分解能像で観測されたイオントラックの大きさより広範囲である。